2024年06月11日
■概要
組織において、前例のない取り組みを行うときに、その取り組みに対するWILLレベルの高い人を責任者にすることが取り組みを成功させるために大切な要素となる。WILLレベルの高い人の見抜き方を考えてみたい。
WILLレベルの高さを確認する設問を10項目以上例示している。こうした診断で、WILLレベルを推定できる。WILLレベルの高い人がやりがいのある仕事に着手することが、パフォーマンス向上にも有効となる。
■解説
新しい領域への進出や革新的な商品の開発などを手掛けるときには、既存の組織で高い業績を上げている人では、うまくいかないことが多いようである。
既存の領域で高い業績を上げている人なら、新しいチャレンジも成功させてくれるだろうという期待を寄せてしまいがちだが、そういう人は、レールの弾いてあるところを、上手に走るのが得意であるケースが多い。上図の表現で言うならば、こうした人材は、「1⇒10」の人材ということになる。
一方で、まったく新しいことに取り組む場合は、レールのないところに、レールを引く作業の連続となる。こうした精神を持っている人を見抜いて、抜擢することが重要となる。こうした人材は、「0⇒1」の人材ということになる。
そうした革新的人材を見抜く視点は、上図の「WILLレベル診断用質問事項」の設問を投げかけてみて、「YES」の多い人が、革新的取り組みに向いている人材といえる。
単に、「YES」、「NO」を聞くだけでなく、「YES」の場合には、過去にどんなことをしたのかを確認することが有効である。
これらの質問項目の中で、最も大切なのは、「0⇒1」を成し遂げたことがあるかどうかである。「0⇒1」を達成したことがある人を見つけ出して、どんな場面で、どんなことを成し遂げたのか、その時の自分の役割が主導的な立場であったかを問うことが大切である。
執筆者:萩原正英